囲碁について
囲碁ってどんなゲーム?

囲碁は一言でいうと、「白と黒の丸い石を順番に置いていって、陣地を取り合うテーブルゲーム」です。
石をつなげて、囲った陣地の数が多い方が勝ち。
ある条件を満たすと石を取れたり取られたりして、そこが勝敗に関係してきます。
チェスや将棋と比べて読みの手数はとても多く、
チェスでは物足りないと言う人が囲碁をやりだすケースもあるそうです。
囲碁は一説には古代中国の皇帝が発明したといわれていますが、その発祥は正確には分かっていません。
もともとは呪術・易学など占いの道具として使われていたようです。
5~6世紀頃に日本に伝わり、貴族のあいだで嗜まれていました。
かの織田信長も囲碁を打つのが好きで、本能寺の変の直前も囲碁を嗜んでいたとのこと。
その後、徳川幕府が日本のプロ棋士の組織の基盤を作り現在に至ります。
囲碁の魅力
囲碁は白と黒の碁石のみで行うため、ルールがシンプルで初心者でも始めやすいゲームです。
シンプルだからこそ打ち方には豊富なバリエーションがあり、とても奥深いことが最大の魅力です。
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一局の対局には、一般的に60~90分かかります。初めての場合は短い時間から始めて行きますが、黙って真剣に囲碁に取り組む姿勢は、集中力を養うのに効果的と言われています。
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囲碁は「棋道」といい、古くから品位と礼儀を尊重してきました。対局マナーは挨拶や不用意に音を立てないなど、お互いに気持ち良く対局するために必要なことです。一般の生活でも必要な礼儀が自然と身につきます。
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囲碁は盤上の一手一手でコミュニケーションを取ることから、別称「手談」ともいわれます。また、棋力が同じ人や同年代と対局するだけではなく、ハンデをつける事で国籍や年齢を問わず様々な人と対局することができます。
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囲碁で勝つには、相手の手や狙いを想像しながら、効率よく自分の碁石を打たなければなりません。今後の展開を予想しながら打つ事で想像力が鍛えられます。
その他にも、考える力やバランス感覚、
そして忍耐力なども養えると言われています。
囲碁のルール
むずかしそうなイメージのある囲碁ですが、実はルールはとても簡単です。
ここでは縦横4本線の4路盤を使って囲碁のルールを説明します。ルールを覚えていただければ、
誰でもすぐに囲碁が打てるようになります。
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- ルール 1
- 石は「交点」に1手ずつ打ちます
線と線が交わった場所を交点と言います。石は、黒石と白石を交互に1手ずつ打ちます。「はじ」や「かど」も打てます。
最初は黒から打ち始めます。次は白、その次は黒というように、黒→白→黒→白と順番に打って行きます。上の数字は、置いた順番を表しています。
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- ルール 2
- 囲めば取れます
相手の石から出ている線をふさぐと、相手の石を取ることができます。
囲んで取った石は、碁笥(ごけ)の蓋(ふた)に入れて、終局まで大切に取っておきましょう。後で役に立ちます。真ん中の白石を囲うには黒石が4つ必要です。辺だと3つ、隅だとたった2つの石で囲めます。
石の数がいくつでも、逃げ道をふさぐように回りを囲めば取ることができます。 -
- ルール 3
- 打ってはいけない場所があります
相手の石や「はじ」「かど」に囲まれている場所には、石を打つことができません。
下の図のAの場所には、白に囲まれていて黒の逃げ道がないので、黒は打てません。「打ってはいけない場所」でも、打った時に相手の石を取ることができます。
下の図のAは、黒が打つことができる場所です。 -
出典:張 栩(2017)「囲碁パズル 4路盤」日本棋院監修、幻冬舎
様々な年代の人が一緒に楽しめるゲームはたくさんありますが、中でも囲碁はルールが分かりやすく、始めやすいことが魅力です。初めのうちは、打てるところが多すぎて戸惑うかもしれませんが、まずはたくさん打ってみましょう。勝つためには集中力や想像力が不可欠です。棋力が上がれば自然と人間力も磨かれてゆきます。